有栖川宮別邸跡

 有栖川というと、東京・広尾の有栖川宮記念公園、或いはトコトンヤレ節(宮さん宮さん お馬の前にヒラヒラするのは 何じゃいな トコトンヤレ トンヤレナ)に歌われている有栖川宮熾仁親王をイメージしますが、神戸・舞子には有栖川宮舞子別邸があり、熾仁親王は明治27年に、この舞子別邸で静養して、翌年には舞子別邸で亡くなっています。舞子別邸には明治天皇が3度宿泊していますし、昭和天皇も皇太子時代に宿泊しています。

 皇女和宮と何か関係があったようで思い出せず、調べると和宮内親王と婚約していたのが、幕末で公武合体を余儀なくされた江戸幕府の政略の渦の中で和宮内親王は降嫁して、第14代徳川家茂将軍結婚していました。熾仁親王は明治維新後は王政復古による天皇中心の明治政府樹立において、三職制において政務を統括する最高官職である総裁を務めています。

 現在は神戸市が買収して舞子ヴィラというホテルになっており、その中に「有栖川」の名前のレストランがあり、今日はランチを愉しみました。

 舞子ヴィラのエントランスです。広々としていますが、結婚披露宴や大きな同窓会がある週末は、このエントランスが賑やかさで満たされます。

 廊下には、有栖川宮舞子別邸時代からの歴史の展示があります。

 明石海峡を望む庭園からの眺めはお気に入りです。此処は中世には烏崎という岬で、烏崎城というお城があり、守護大名の赤松満祐が、室町幕府の第6代将軍・足利義教を殺害し、その後、幕府の討伐軍との間の戦である「嘉吉の乱」の主戦場となった場所です。今は海峡をつなぐ架け橋を目前に眺める庭園となっています。

 冬晴れ会席で、最初の前菜です。

 真正面の窓からは、海峡に浮かぶ小舟、晴れた冬の陽光に煌めく海面(うみも)を庭園越しに眺めながらのランチでした。

 次はお造り、生のタコは、目の前の明石海峡で採れた明石ダコなのか・・・久し振りに生のタコの食感・歯応えを味わいました。

 駐車場の一角で、温泉の掘削をしていました。地下1000mまで掘り下げるようです。温泉が湧いたら、徒歩圏内で温泉を愉しむことが出来るようになります。

itsumi
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