牛と午、丑と馬

今朝、母に頼まれて買ったモノを持って母が入所している施設へ。施設のエントランスに絵画が飾っているのですが、明石出身の藤井健太さんの作品です。青陽東絵画教室へ通って絵をはじめて、写真を見て描いているそうで、本人の感性で元となる写真から、だいぶ変形され、色も少し違うものが選ばれていたりするそうです。こうべ市民福祉振興協会によって、常時展示されているそうです。
帰り道にスーパーに立ち寄って、正月用品のコーナで売られていた鏡餅の飾りに「牛」と書かれているのが目に入りました。来年の干支は「馬」で、何故「牛」なんだろうと思ってよく見ると・・・「牛」ではなくて「午」と書かれており、見間違いでした。
干支は・・・子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)ですが、普段は「うし」は「牛」であって、まず「丑」を使いませんし、「うま」も普段は「馬」という漢字を使って「午」の字は使わず、干支をよく使う年末から年始だけなので、見間違ってしまいました。改めて「牛」と「午」の漢字は、よく似ているなあ~と感心しました。
「午前」や「午後」、「正午」としては、さりげなく使っている漢字ですし、これを「牛」と書き間違えたり、見間違えることはないのですが、この自分の間違いを面白く感じました。
何故、時刻の「正午」に「午(うま)」の漢字が使われるのか・・・気になって調べると十二支の時刻表記でした。1日を12の区間に分け、各区間に十二支を当てはめた「十二時辰(じしん)」という数え方というそうです。「午の刻(うまのこく)」は、午前11時頃から午後1時頃までの2時間のことで、ちょうど真ん中が正午(12時)となるわけです。
よく怪談や時代劇で「丑三つ時(うしみつどき)」というセリフを聞きますが、「丑の刻」は午前1時から午前3時の2時間のことで、「丑の刻」を4つに分割し、「丑一つ」「丑二つ」「丑三つ」「丑四つ」と数えるようで「丑三つ時」は午前2時から午前2時30分頃を指す時間帯の名称になるようです。真夜中の特に鬼門(丑寅の方角)にあたり、最も陰の気が強まる時間帯とされていたようで、幽霊や妖怪が出やすい不吉な時間なので怪談や時代劇では「丑三つ時」というセリフがよく使われているようです。