紫陽花、あじさい、アジサイ

 この半月ほどで、玄関脇の狭いスペースに植えていた紫陽花の葉が生い茂って・・・今日は一日 春の雨で、雨に濡れて青々と紫陽花の緑が綺麗で、ついレンズを向けました。

 紫陽花、あじさい、アジサイと、漢字、平仮名、カタカナで表記すると、それぞれニュアンスは違うように感じます。「アジサイ」とカタカナで書くと学名のような表記ですが、「あじさい」と平仮名で書くと「あ」の丸みを帯びた字の形がカタツムリの殻の丸みを連想するようにも感じます。「紫陽花」と漢字で書くと、なんとなく文語調の明治の小説に描かれているようです。

 春の雨、spring rain ・・・

春の雨 ふりてしずけし 瀬戸の海
おぼろかに ささ濁り見ゆ

古泉 千樫

 伊藤左千夫に師事した古泉千樫の歌、大正期のアララギ派の歌人で、主に千葉・東京で活躍していたのですが、いつ瀬戸の春の海を雨の日に眺めたのかはわかりません。「ささ濁り」というのは雨で濁って見える様子だそうです。

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