黄砂

 昨日の垂水区を流れる福田川河口左岸から淡路島や明石海峡を望んだ光景ですが。春霞だけではなく、黄砂の襲来で淡路の島影と明石海峡大橋が黄色っぽいベールで包まれたような感じでした。

 今日、車に乗ろうとしたら、一応屋根付きの車庫に停めているのですが、車全体が黄砂に覆われていました。

 黄砂は身体の不調の原因になって、目の充血、そして黄砂を吸い込むことによって呼吸器系の粘膜を刺激して。息苦しくなったり、アレルギー症状が出て、身体がだるくなることもあるようで、今朝は何となくメランコリーな気分でした。

 ただ黄砂は、自然環境では大切や役目もしているようで、人間社会にとって嫌われ者でも、「海の豊かさ」にとって黄砂はメリットが大きいようです。

 黄砂はケイ酸が主成分で、それに鉄分が含まれたりアンモニウムイオンや有機物が付着しています。それが中国大陸から朝鮮半島を東進して東シナ海や日本海にも大量に降り注ぎますが、黄砂が降り注いだ海では、海中のケイ酸は植物プランクトンである珪藻の餌となり、黄砂に吸着しているアンモニウムイオンや有機物もプランクトンの餌になり、鉄分は海洋の植物プランクトンの光合成を活性化させる役割を果たしているそうです。岸から遠く離れた東シナ海や日本海の沖合でも、植物プランクトンの数が多いのは、黄砂の恵の部分もあるようです。

 黄砂だけではなくて、北アフリカのサハラ砂漠で舞い上がった砂(風成塵)は、大西洋の海に降り注ぐそうで、これが南大西洋のプランクトンの餌となって豊かな海を保つ自然環境に寄与しているそうです。

風成塵(ふうせいじん)と一般に言うそうで、東アジアが「黄砂」、地中海沿岸では「シロッコ」、アフリカのギニア湾沿岸では「ハルマッタン」と、それぞれの地域で名付けられているようです。

itsumi
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