くノ一

 「くノ一」・・・ポータルサイトからのリンクで、タイトルから面白そうなWebページへリンクする中で「くノ一」というフレーズが目に入りました。最初に頭に浮かんだのは、”く”&”No”・・・「 “く”は”駄目”」?と、咄嗟に頭に浮かんだのですが、ちょっと読み進むと「くのいち」のことで、女性の忍者(女忍者)のことでした。

 ”く”が平仮名、”ノ”がカタカナ、そして”一”が漢数字でバラバラです。興味を持って調べると江戸期ぐらいから太平洋戦争後の昭和30年代ぐらいまでは女性を指し示す隠語だったそうです。それが昭和30年代の時代小説の影響で、今は女忍者のことを指し示す言葉となって、1970年代以降は時代劇やドラマで「女忍者」=「くノ一」となって、今では広く受け入れられているようで、21世紀に入ってからはローマ字表記の”KUNOICHI”として女性版SASUKEの番組名として、あるいはゲームソフトでも使われているようです。

 「くノ一」は漢字の「女」の書き順を1画ずつに分解して「く」「ノ」「一」となったようで、言葉遊びのような隠語がルーツだそうです。

 日本語は、中国大陸から入ってきた漢字に加えて、その後平仮名とカタカナがつくられて併用されるようになって、幕末から明治黎明期にはローマ字表記も併せて、多種多様な文字(漢字・平仮名・カタカナ・アルファベット)が使われています。また漢字に関しては読みが多種多様で、ひとつの漢字で呉音と漢音の音読みに併せて、訓読みもあり、それぞれが複数の読み方があり、長く日本で生きていても、読み方がわからないことがあります。

 神戸には「板宿(いたやど)」という地名があり、東京には「内藤新宿(しんじゅく)」や「原宿(はらじゅく)」という地名があり、「神戸」という地名も、摂津の「こうべ」、伊勢の「かんべ」、美濃の「ごうど」とさまざまです。「日本」も「ニッポン」と「にほん」が使い分けられており、時代をさかのぼれば「軽井沢」は「カルイサワ」から「カルイザワ」に転じています。名前の読みも「浜崎」には「ハマザキ」と「はまさき」とあり、昨年から役所でも「字」だけではなく「読み」も電子化されることになって、固定化されることになっています。

 更に熟字訓もあり、「小豆」「大豆」「黒豆」は、それぞれ「あずき」「だいず」「くろまめ」と慣れていると当たり前ですが、「小豆島」は「しょうどしま」であり、「大和」は「やまと」と「ダイワ」となって、地名や人名の読みは特に規則性もなく、複雑怪奇のさえ感じます。

 「茶道」は、表千家では「さどう」で裏千家では「ちゃどう」だそうで、「文書」は「もんじょ」と「ぶんしょ」で読みの差異で意味内容が異なっているようです。

 現代詩やJーPOP系の歌詞はもっと自由で、「秋桜」が「コスモス」は辞書やかな漢字変換でも対応していますし、「とき」という読みの漢字として「時」以外に「刹那」「永遠」「一瞬」という感じの振り仮名に使われる例、そして「LOVE」と描かれた歌詞を「あい・愛」と唄うJーPOPもあり、語感や文字の印象が込められているようにさえ感じます。

 「たまご」という言葉を「玉子」「卵」そしてカタカナで「タマゴ」と文脈や、指し示すイメージで使い分けることも一般的なように思います。

 「くノ一」という言葉を目にして、あれこれと思い描いたことを、取り留めもなく夕食前に書き綴りました。


 

itsumi
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