滝道

 滝道という名称は、今は神戸でもほぼ通用しませんが、三ノ宮のフラワーロード・県道30号線のことです。元々は生田川の川筋で、生田川の西側が須磨の摂津国の西端までが「八部(やたべ)郡」、東側が現在の芦屋市まで「菟原(うはら)郡」で、郡境の川でした。昭和時代までは生田区と葺合区との区境がフラワーロードでしたが、今は生田区と葺合区が合併して中央区となったので、ただの道、でも神戸のメインストリートで、以前は国道174号で、市電(路面電車)が走っていました。

 久し振りに神戸市役所1号館25階の展望ロビーに上りました。20年ぶりぐらいです。フラワーロードの右手(西側)には東遊園地の緑地が見えます。明治初期には居留地の東端にあって、居留地の外国人専用の「外国人居留遊園」だったそうです。フラワーロードの位置に生田川が流れて、六甲山系の土砂が開港した神戸港に流れ込むので、付け替えられ、布引の滝へ至る道なので「滝道」と呼ばれたそうです。

 港の向こうには日本最大の人工島・ポートアイランド、更に南には神戸空港の人工島となります。

 平日の午前中で、展望台はガラガラでした。以前来た時の記憶がほぼないです。

 北側は阪急百貨店、三ノ宮センター街、そして三ノ宮駅があり、神戸の実質的な中心部です。東西に細長い市街地は、南は大阪湾、北側は六甲山系に挟まれいるのが、市役所の展望ロビーからよくわかります。海と山の間が、この辺りは1キロから1.5キロぐらいです。

 阪神・淡路大震災で6階部分が崩壊して押しつぶされ、その後は5階建てで四半世紀以上使っていた2号館の市庁舎の建物でしたが、2年ほど前から工事で、今は更地になっています。普段は区役所で用事が済むので、そもそも市役所へ行く必要がないので、支障はないです。

 展望ロビーにまで「BE KOBE」がありました。

 都庁の展望台には何度かエレベータの長い待ち行列に並んだ記憶があり、展望台は賑やかでしたが、神戸の展望台は静寂に包まれて・・・ゆっくり眺めることが出来ました。

 ちょっと足を延ばして、国道2号線の南、神戸税関までの「日本で一番短い国道」である国道174号線の端から端まで徒歩で往復しました。

 昨日は四国まで梅雨前線が北上して四国が梅雨入りでしたが、午後になって神戸も梅雨入り、夕方には雨が降り始めました。

itsumi
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